スターモーター社が語るシリオ09エンジンの秘密。


世界にその名を轟かすシリオエンジン。数多くのチャンピオンの愛機として活躍し、名だたる国際レースの上位をその名が占めている。まさに高性能レーシングエンジンの代名詞として君臨するブランドだ。京商とのコラボレーションも、インファーノ、エボルバとのコンビで、共に世界チャンピオン獲得の歓びを共有している。そんな同社の世界一の技術力を、今回ミニインファーノ09というユニークなコンセプトに結集してもらい、見事な成果をあげてもらった。製造元である「スターモーター社(イタリア)」に、その開発ドキュメントと、オーナーへのメッセージを聞いた。


Web エディター(以下Web):
スターモーター社とシリオの名は、世界に冠たるブランドとなっていますが、その活躍の歴史は?


スターモーター社:
私たちは2001年、模型用レーシングエンジンに深い造詣とノウハウを持っているラヴォラジオーニ・メカニックの生産経験と、G.ヴォゲーラ、A.ロッシのレース経験を融合する事で、エンジン開発をスタートしました。私たちの最初の企画およびアイデアは、R/Cカー市場に特化したレーシングエンジンを開発する事でした。最初のエンジンは2002年6月にリリースされ、それがレース活動のスタートとなりました。その頃から、京商チームとコラボレートする機会を得、オフロードとオンロードという1/8クラスの異なるカテゴリーで、3連続世界戦制覇を一緒に成し遂げました。この事が、私たちの知名度と、私たちの製品に対する信頼を、与えてくれたと思っています。
Web:
そんなレーシングエンジンの開発技術が今回のシリオ09に活きているんですね。


スターモーター社:
シリオ09エンジンの開発に当たっては、まずミニインファーノの製品コンセプトを深く理解する事が必要だと考えました。その上での議論の結果、レーシングエンジンメーカーとしての私たちへのお客様の期待度を、まず意識すべきだと思いました。そしてミニインファーノ09を楽しむシーンを想定し、それにふさわしい信頼性やスタイルといったものを盛り込むべきとの方針を打ち出しました。これにより開発者の技術的な要望を確実に検証することができ、開発の具体的な方向性が組み立てられたんです。
 

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