京商●こだわりの系譜 妥協なき姿勢の証言に、耳を傾けて欲しい。


ミニインファーノ09 誕生までの道。 シリオとのコラボレートに光を見た。 東野 次郎

WEB:
ワールドチャンピオンを取ったコンビが、再びタッグを組んだわけですね。


東野:
そういう事です。会社で応援してくれてる社員の仲間にも、ぜひこのコンビでの成果を見せたかったので、私自身何度もイタリアに出向いて、細かなすり合わせを行いました。でも彼らの方も熱心でして、こちらがあれこれいうまでもなく、理想的なパワー特性を身につけたエンジンを開発してくれたんです。

WEB:
でも商品のポジション上、扱いやすさも欠かせませんよね。


東野:
おっしゃる通りです。競技会がまだないわけだし、ステージはどうしてもスポーツ走行です。サイズ的にも手軽さははずせない。扱いやすさとエキスパート受けする性能とのせめぎ合いです。しかも絶対性能獲得のためには軽量に仕上げたい。


WEB:
その結果が・・・・


東野:
あえてリコイルスターターを装着せず、レーシングエンジンでは常識化しているABC構成のスリーブの採用、専用サイズのプラグやスライドキャブレターまで開発するというこだわりを徹底しつつ、始動性や扱いやすさをハイレベルで兼ね備えたものに仕上げる事ができました。スターターボックスを使うという、1/8と同等の準備が必要ですが、レディセットではそれさえも付属する事で、本格的な内容とビギナーへの安心の提供を両立させています。またクランクケース最下部をマウントレスでシャシーに固定できるデザインとするなど、マスプロダクト化に欠かせない生産性を高める工夫も、いたるところにこらしてあります。おかげでレーシングエンジン級の仕上がりを、お求めいただきやすい価格設定で収める事ができたんです。

WEB:
おかげで走りはスゴイという噂ですが。


東野:
見た方すべてが驚きます。とんでもなく速くてコントローラブルなんです。小さいからこれくらいの性能でいいや、というのではインファーノの名は語れない。小さくてもこれこそインファーノの走りだ!と言わしめないと駄目だと思っていましたが、十分に達成していると思います。

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